元書店員たちによる読書日記


by おすすめ本処 かわら版

 平成30年、戌年ですから! 


少し前まで実家で犬を飼っていました。ミニチュアダックスで名前はリュウ。黒毛で垂れた耳が芥川龍之介の髪型に似ていたので私がつけました。とにかく食いしん坊で甘えたで、両親のことが大好きで、私と二人で留守番のときは、私の顔を見て「がっかり」と言わんばかりに、あからさまな溜息をついていました。今年は戌年!犬への愛おしさ満載の本を集めました。皆さんのオススメ本、犬の自慢話など是非お聞かせください!

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◼︎7F山川
かのこちゃんとマドレーヌ夫人
万城目学【角川文庫】
「かのこちゃん」は小一の女の子で、「マドレーヌ夫人」はアカトラの猫。なのに戌本?と思われそうですが、このマドレーヌ夫人の「夫」は老柴犬の玄三郎。違う言語をもつ犬と猫なのに、出会ったときから相手の言葉だけは理解できた二匹。「夫婦」として互いのために行動する姿は、本当に情愛に満ちてラブラブで羨ましいほどです。ゲリラ豪雨の中、逃げ込んできた夫人のためにずぶ濡れで犬小屋の外に立ち尽くす玄三郎…という出会いのシーン、格好良すぎる!

◼︎2F山口
冬の犬
アリステア・マクラウド【新潮社】
舞台はカナダ東端の島、ケープ・ブレトン。厳冬の地で生きる人間と動物の姿が、目を見張るほど鮮やかに描かれます。表題作の「冬の犬」は、役立たずだけど力持ちの犬と少年が、流氷に乗って遭難する話。ほかにも、灰色の犬の伝説を背負った一族の物語も収められています。アリステア・マクラウドの小説を読むと、人はつらいことがあっても、こんちくしょう!と奮起することができるし、それができなくても、歩み続けることで体が温まってくることを思い出させてくれます。

◼︎1F長濱
心とろかすような-マサの事件簿
宮部みゆき【創元推理文庫】
元警察犬マサは蓮見探偵事務所の用心棒犬。人の言葉を理解することが出来る賢い老犬マサの視点で物語は進む。けれど人の言葉を話せないので事件の真相が分かっても飼い主に伝えることが出来ないのがもどかしいところ。動物同士で会話をしたり、テレビのリモコンをいじって情報収集している姿が可愛い。切なさあり、ユーモアあり、犬の魅力がたっぷり詰まった戌年にぴったりの一冊です。

◼︎2F田端
枕草子
清少納言 【角川ソフィア文庫】
感動の!とか涙なしには!のイメージがある犬本。今年最初のフェアなのだから犬が死ぬ作品はやめようと選んだ本が枕草子/清少納言・角川ソフィア文庫です。帝が飼っている自由気ままな御猫様と皇后の飼っている犬の話です。犬と猫の性格の違いや宮中での扱いの違いがわかるように書かれています。枕草子という随筆の中にこんなにファンタジー色の強い作品があることにびっくりしました。

◼︎1F岡田
スピンク日記
町田康【講談社文庫】
ブリーダーの元ですくすく育ち、育ち過ぎ、売れ残った犬。飛行機に乗せられ、着いた先に、町田康と妻の美微さんがいた。こうして、「スピンク」と名づけられたその犬は、主人との日々を綴るまでに!そう、この本はスピンク目線で語られる一風変わった日記なのです。町田康を「ポチ」と呼び、いかに愚昧な主人であるかを説くのですが、双方愛おしく、可笑しく、幸せなんだな、よしよし…とニヤニヤしてしまいます。

◼︎2F大庭
犬のしっぽを撫でながら
小川洋子【集英社文庫】
タイトルに“犬”とついていますが、愛犬・ラブのことはほとんど出てきません。それでは、なぜこんなタイトルなのか?これは私の勝手な想像ですが、小川さんは撫でる手のひらから伝わるラブの体温、呼吸、機嫌の良さそうな眼、こちらの様子を伺う空気、そういった愛おしいものに触れているときに思い浮かぶことを、書き留めるような気持ちで書いたのではないかと思います。読むと犬を撫でているときのような、ぬくもりを感じられるかもしれません。

◼︎5F松浦
眠る犬と狼(イソップ寓話集収載)
イソップ(アイソーポス)【岩波文庫】
今回のフェアは物凄く悩みました。候補は何冊かあったのですが、最終的にこの作品集にしました。『北風と太陽』とか、『狐と葡萄』は有名過ぎる話ですね。犬の話でも有名なのは 『肉を運ぶ犬』の話ですが、今回選んだのは『眠る犬と狼』です。小屋の前でうっかり眠ってしまった犬が、やって来た狼に捕まり食べられそうになってしまいます。しかしそこで犬は機転を利かせてーー。その先が気になった方は是非とも読んでみて下さいませ。

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# by a_kawaraban | 2018-01-31 23:55 | フェア | Comments(0)
書き出しライブラリー
このコーナーでは、
かわら版メンバーがいま読んでいる本の
書き出しを紹介しています。


NEW177.png2F山口
天職に憧れていた。自分はこれをやるために生まれてきたんだ。心からそう思えるものが見つかったら、迷いも悩みも吹っ飛ぶにちがいない。また、使命に全力を投入するという喜びの前には、他の小さな欲望など溶けてなくなってしまうと思う。想像しただけでうっとりだ。
⚫︎穂村弘 野良猫を尊敬した日【講談社】

1F長濱
あ、ここだ、ここ。わあ、ステキなカフェだね。絵が飾ってあるの?そりゃそうよ、画廊なんだから。にぎやかな声がこの洋館へと近づいてくる気配は、日差しがさし込んでくるかのようだった。テラスのガラス戸を開け、はずむような笑い声とともに、数人の少女たちが中へと入ってくる。
⚫︎谷瑞恵 異人館画廊 失われた絵と学園の秘密【集英社オレンジ文庫】

1F長濱
殺人者の日記
ぼくが初めてあれをしたのは・・・・・いや、まずはきみたちに、こんにちはを言いたい。こんにちは、親愛なる友人たち。親愛なる新しい友人たち。こんにちは、親愛なる秘密の日記さん。
⚫︎ブリジット・オベール マーチ博士の四人の息子【ハヤカワ文庫】

2F山口
何年中学同級生のYちゃんと初詣に行っている。毎年違う神社に行く。行く場所は交替で決める。
⚫︎津村記久子 まぬけなこよみ【平凡社】「初詣はめでたくつめたい」より

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# by a_kawaraban | 2018-01-22 12:08 | 書き出しライブラリー | Comments(0)

1月初空侍[2F山口]

NEW177.png19日(金)ごめん薫、もうちょっとそこで待ってて!すぐに戻ってくるから!と、霧ふかき宇治の恋の下巻を横目に、新しく読みはじめたのは、図書館で借りてきた穂村弘のエッセイ、野良猫を尊敬した日【講談社】。読み物のなかで一番好きなのはエッセイなので、好きな作家のそれを見つけると思わず手が伸びてしまう。

18日(木)1F岡田さんから誕生日プレゼントにいただいた、えすとえむのいいね!光源氏くん【祥伝社】を読んでしまった! 田辺聖子の新源氏物語を全巻読むまではとっておこうと思っていたのに。岡田さんは私がえすとえむを好きなことを知っていて「えすとえむが源氏物語を!?これしかない! 」と、この本を選んでくれたのだと思う。これは光源氏が現代にタイムスリップする話で、思った以上に緊迫感があって引き込まれた。源氏物語を読んでいるときには、源氏めー!とイライラしっぱなしだったけど、タイムスリップして現代に馴染んでいる源氏を見ると、そうそう、源氏の良さってそういう柔軟なところよね、と親しい気持ちで思ってしまう。源氏がユニクロで買い物をして襲の色目を語ったり、スターバックスで抹茶フラペチーノを飲んで感激して和歌を詠んだりするのが笑える。

17日(水)季節はめぐってまた冬が来て、最後は大晦日を迎えて、津村記久子のまぬけなこよみ【平凡社】は終わった。なんだかあっという間の一年だった。感覚的に現実の一年の長さと変わらない気がするのが怖い。

16日(火)西炯子のコミック、娚の一生【小学館】を全巻(4巻)読んだあとに、榮倉奈々と豊川悦司主演の映画を見た。いろいろと設定は違うものの、原作を読んでから見ると、まあここを書き換えるのはしゃあないな、と余裕を持って見られる。いや、余裕はない。52歳の彼氏がかっこよくてくらくらするのだ!「そらそうや、トヨエツやで」と夫は言う。原作を読んでいる友達のTちゃんにも言うと「わたしトヨエツなら72歳でもいけるわ」と言う。明日TちゃんにDVDを渡す予定。反応が楽しみでにやけてしまう。

15日(月)「三人寄れば文殊の知恵」ということわざを、毎月15日になると思い浮かべる。15日はフェアをアップする日だ。メンバーが紹介した本やコメントを見ると、自分の力ではたどり着けない場所に連れて行ってもらったような気分になる。今月は「平成30年、戌年ですから!」フェア。犬本は正直なところ、難易度が高くて悩んだ。まっさきに浮かんだのは、ガブリエル・バンサンのアンジュール【ブックローン出版】。車からポイっと捨てられた犬の絵本で、一瞬でもあの光景を思い出すと胸がつぶれる。飼い主を車から引きずり下ろしてタコ殴りにしてやりたい。犬は悲しい。犬はかわいい。私は犬が大好きだ。(去年の2月には「猫本フェア」をしているので、さかのぼって読んでいただけると嬉しいです。)

14日(日)f0369008_00474665.jpg
鉄道博物館なんてどう? という夫の提案で、昨日は京都まで行ってきた。入り口からSLが見えてテンションが上がる。ぽっぺんちゃんも喜んで、新幹線の運転席に座ったり、貨物に荷物を積むゲームをしたり、ジオラマを眺めたりと、あきることなく遊んでいた。私がいいなあと思ったのは、昔の駅舎の再現や、食堂車のメニューの再現。夫は歯車だとかブレーキだとか、やっぱり男のひとはそういうのが好きなのか。読書は津村記久子のまぬけなこよみ【平凡社】をお風呂でゆったり。「夜中の三時なんて想像もつかない、と言う人もたくさんいるかもしれない。わたしも昔はそうだった。三時はオールナイトニッポンの終わる時間で、そこから先は何の娯楽もない深遠だった。(P238)」こういうときに「深遠」という言葉が出てくるところに、ほう…とため息がもれる。

13日(土)「それぞれの季節に良いところがあるけれども、気候は秋がいちばんありがたい。そのままじわじわと冬になるだけだからだ。春も悪くないけれども、忍び寄る夏の気配が恐ろしい。いやむしろ、夏はがぶり寄ると言ってもいい。夏は足音がでかいし声もでかい。夏だぞ! 暑いぞ! 照射するぞ! むしむしもするぞ! わしに備えろよ気を遣えよ! 捕まえるぞ! どこに隠れても逃さないぞ! ぐはははは! 夏は嫌いを通り越して怖い。(P236)」津村さんの夏へのイメージが笑える。私はついこの前まで夏がいちばん好きだった。次に好きなのは冬。でも子どもを産んでから、夏と冬はなんて厄介な季節だろう……と辟易している。

12日(金)津村記久子のまぬけなこよみ【平凡社】はただいま秋。季節のことばは「蚯蚓泣く」だ。「昔の人は、オケラが鳴いているのをミミズが鳴いているのと勘違いして、そのまま季語として残っているとのことである。おおらかな話である。(P235)」だって! オケラの鳴き声なんてゲーム「どうぶつの森」でしか聞いたことがないけど、そのときでさえ「ジーー……」という不気味な音にびっくりした。えっ、なになに!?とスコップで地面を掘ってみたら、コオロギとエビを合わせたような虫が出てきて、これまたびっくりした。そのあと、現実世界の牧場で妙ちきりんな虫を見つけたのでしゃがんで見ていると、夫が「へー、オケラやな。めずらしい」と言ったので、これが!とさらにびっくりした。ふだん土の中にいるものが陽の下に出てくると、さらされている感がすごい。

11日(木)見てはだめ。食べてはだめ。話してはだめ。欲を出してはだめ。だめだめづくしで、私たちは常に試されている。ぽっぺんちゃんと「まんが日本昔ばなし」のDVDを見て、ああ、それなのになんと誘惑の多いことよ!と唖然とする。「ひまなら4つある蔵の3つ目までは見てもいいけど、4つ目はだめよ」なんて、見るように仕向けているとしか思えない(「うぐいす長者」)。でも昔話において欲がタブーなら、浦島太郎は? 亀を助けて、お礼をしたいからと言って竜宮城に連れて行かれ、陸に帰れば300年が過ぎていて、手元には乙姫から渡された危険な箱がある。え?浦島になんか落ち度あった? そりゃあ、この展開では玉手箱に手を伸ばすのもしかたない。しかしこの玉手箱。乙姫が「絶対に開けてはだめ」ではなくて「どうしても困ったときには開けてもいい」と言ったのなら、開けて老人になる、イコール自殺用の毒みたいなものなんだなと、少しは納得ができるのに。それとも開けなければ事態は好転していたのだろうか。どうも浦島太郎だけは、昔話のセオリーから外れているように思う。

10日(水)f0369008_00454306.jpg
ぽっぺんちゃんがお腹にいるときから育児日記をつけているのだけど(心音が確認できた、とか、背骨が光って見えてきれいだった、とか)こまごまとつけていた日記を、今年から簡単なものに変えることにした。なぜなら、幼稚園に行くようになって、書くことが減ったから(本人から聞き出さないと、幼稚園での過ごし方はほとんどわからない)。というわけで、はじめてほぼ日手帳のweeksを買ってみた。発売前からどのデザインにしようかさんざん悩んで(コーヒー豆かハリネズミか星野道夫のグリズリーか)、ハリネズミにした(7F山川さんはグリズリーにしたらしい)。いままでのは大きくて重いので家に置いていたけど、このサイズなら鞄に入れて持ち歩けそう。久しぶりの小ぶりな手帳にわくわくする。といっても、そう小ぶりでもない。A書店で働いていたときに使っていた黒い手帳は、手のひらよりも小さいのに、書く欄の大きい優れものだった。私はそれを胸ポケットに入れて、取り出すときはいつも心の中で「ムスカの手帳」と呼んでいた。




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# by a_kawaraban | 2018-01-19 21:12 | 【 侍 2F 山口 】 | Comments(0)
1月 「お正月」5F松浦

お正月ですね。今年の冬は寒さが厳しいので、皆さんは家でゆっくりなさっているでしょうか?
私の子供の頃はテレビゲームもパソコンも無い時代。お正月の遊びもいたってシンプルな物ばかりでしたが、これが結構面白いのですよ。
小学生の低学年の頃は、私は家でする遊びよりも外で凧あげをするのが大好きでした。家からちょっと歩いた所に凧あげの出来る公園があって、毎年行ってましたね。必ず同じように凧あげをする子が居て、競うように上げていました。
それから少し大きくなると家で家族とカルタやトランプ、そして人生ゲームをするようになったのを覚えています。
残念ながら日本伝統の遊びである百人一首は小学生の時ではなく、高校生になって初めて経験しました。これが本当に難しかった。うろ覚えの為札は余り取れなくて――百首ほぼ覚えていた親は凄いなと改めて感心した事を思い出します。
今年は久し振り実家に帰ったら、姉の家族と共にカルタか百人一首をしてみたいなぁと考えているのですが…今現在覚えている句は十首あるかないかなので復習してから帰省しようかな。

朝ぼらけ 有明の月と見るまでに吉野の里に 降れる白雪


何はともあれ、今年もどうぞよろしくお願い致します。
今年は是非とも年間60冊くらいは本を読みたいという目標を掲げてみたいと思います。



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# by a_kawaraban | 2018-01-14 23:59 | エッセイ | Comments(6)

1月ぜんざい侍 [5F松浦]

NEW177.png4日(木)  仕事初めでした。寒くて腰が痛いです。帰って来て昼ご飯を食べて、少し寛いでからロボット・イン・ザ・ハウスを読み始めました。タングはベンとエイミーの間に生まれた娘のボ二―を苦手に思っていた。それは大好きなベンを取られたように感じていたから…。でもとあるきっかけで二人は仲良しになる。妹や弟が生まれた上の子はきっとこんな気持ちになるんだろうな、という感情をタングは学んでようやく理解した事が、少しずつ成長しているタングが、本当に可愛らしいです。
そしてクリスマス会のプレゼント交換で貰った本も読み始めました。

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# by a_kawaraban | 2018-01-04 16:33 | 【 侍 5F 松浦 】 | Comments(0)

12月夜咄侍[2F山口]

31日(日)
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明日は夫の親戚にあいさつに行くので、いったん大阪に帰ってきた。電車は思ったより席が埋まっていて、座れたことにホッとする。家に着くとお風呂に入って、洗濯機を回して、ごはんを食べながら紅白歌合戦を見る。ぽっぺんちゃんが寝ると、1F堀次さんからクリスマスプレゼントにいただいた「読書のおともセット」を用意して読書。森のはちみつミルク紅茶に、ゆずピールが合っておいしい。ホットカーペットに寝そべって、田辺聖子の霧ふかき宇治の恋(上)【新潮文庫】を読み終える。これで新しい年に備えることができた。明日は新しい本と、新しい歯ブラシを下ろそう。

30日(土)4年前、ぽっぺんちゃんを産むときに切迫早産で一ヶ月入院した。そのとき同室で仲良くなったママの家に遊びに行ってきた。手土産に選んだのは、角野栄子のカレーライスはこわいぞ【ポプラ社】。さっそく読むと、ぽっぺんちゃんと同い年のAくんは、じっと聞いてくれていた。「からーいカレーを食べたらどうなる?」と聞くと、Aくんとぽっぺんちゃんは「めがつりあがる!」「くちのなかが、ピカタピカタ!」と、口ぐちに言う。私は最近この「おばけのアッチシリーズ」を広め中。

29日(金)布団に入って開くけど、手が冷たくて長くは読んでいられない田辺聖子の霧ふかき宇治の恋(上)。あろうことか、薫の想いびとは死んでしまった!女性たちは思いつめて気を病むと、すぐに伏せって死んでしまう。めだかみたいだ。

28日(木)読書は田辺聖子の霧ふかき宇治の恋(上)。薫の恋はまったく進まず。相手の女性を尊重しすぎて手が出せず、じりじりしている。こちらも読んでいて、じりじりする。現代では無効でも、この時代には有効な「既成事実」という言葉が頭をよぎる。

27日(水)おかしい。仕事が休みになったら、しこたま読書をするつもりだったのに、ぜんぜん読めていない。指先がさびついたように、本のページをめくっていない。そんなわけで、あせりもあって、今日は久しぶりに、田辺聖子の霧ふかき宇治の恋(上)【新潮文庫】を開いた。きりのいいところまで読んでいたので、すんなりと源氏物語の世界に戻れる。源氏亡き後の主人公は、物静かな貴公子、薫の君だ。世間では源氏の息子だと思われているが、本当の父親は別にいる。薫は幼いころから、自分の出自に疑問を持っていたーー。「薫は暗い!」と、1F岡田さんが言っていたのを思い出す。



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# by a_kawaraban | 2017-12-31 23:50 | 【 侍 2F 山口 】 | Comments(0)

 2017年これが私のベスト3!!



何かと忙しない師走。フェアの本を選ぶついでにと本棚の掃除を始めてみれば、つい本を読み返してしまって全く掃除が進まないのも毎年の恒例です。さてこちらも毎年恒例となりました、かわら版メンバーが今年一年で出会った本の中から選ぶ、今年のベスト3をご紹介したいと思います。今回紹介した本が、読者の皆様の新たな本との出会いに繋がりますように願う次第でございます。

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★1F 岡田
177.png1位『断層の森で見る夢は』藤本ひとみ【講談社】

YA(ヤングアダルト)と呼ばれるジャンルの読みものです。が!いい年した私をも唸らせる面白さ!秋休み。とある村に訪れた中学生2人。1人は拉致され、1人は助けようと奔走し、最後にはセオリー通りに成長もする。後から加わる2人も含め、君たち本当に中学生?!と言いたくなるほど専門知識があって、学者肌なのがかっこ良かった...。

2位 『愚行録』貫井徳郎【創元推理文庫】
対談本として紹介もしたので、内容については省略。いろいろと問題提起な小説だった。語り手が変わるごとに思うことが雪だるま式に膨らんでいき、凍結したまま未だ心の中にあるような。きっとずっと消化不良なんだろう。だけど読んで良かったと思える、不思議な本。

3位 『感染宣告』石井光太【講談社文庫】
またかわら版で紹介している本(文庫交換会)で心苦しいが、これは本当に紹介してもらわなければ出会えない本だったし、AIDSに感染した人たちが、どういう過程を経て、自分を(または周りを)納得させ、折り合いをつけて生きていくのか─知らないことの方が多いのだなと思い知らされた。

★1F 長濱

177.png1位『涙香迷宮』竹本健治【講談社】
何重にも複雑に仕掛けられたいろは歌の暗号。巧妙なトリックがあるミステリーではないが、日本語の奥深さをヒシヒシと感じられる暗号の凄さにとにかく感動。暗号や黒岩涙香に関する蘊蓄が多いので好みが分かれる作品かも知れませんが、私には読み応えがあって大満足な1冊でした。


2位『屍人荘の殺人』今村昌弘【東京創元社】
大学の夏合宿で集まった数人の男女が、山荘で次々に起こる密室殺人に巻き込まれていくのはよくある展開。度肝を抜かれたのが外へと脱出出来ない理由。この小説ではなんと外は大量のゾンビに囲まれている設定!常に全員が命の危険に晒される中での手に汗握る展開は、ミステリーとしてとても面白かった。


3位『和時計の館の殺人』芦辺拓【光文社文庫】
現代の時計とは異なる時間の仕組みを持つ和時計が集められた館で次々と起こる事件。弁護士の遺言状公開、包帯男に雰囲気のある館。本格推理小説の見どころを詰め込んだような作品。探偵役の弁護士森江さんがラストに、某和装のボサボサ頭の名探偵にそっくりな衣装で謎解きしているシーンにちょっと和みました。


★2F 大庭

177.png1位 『人はなんで生きるか』トルストイ 【岩波文庫】
『新刊書店には2種類ある、と作家の丸谷才一さんが10年前の本紙に書いている。「岩波文庫を置いている店と置いてない店と。そして前者が上と思っている」』朝日新聞夕刊(「葦」夕べに考えるー動かぬものへの欲求)。この文章を読んで久しぶりに岩波文庫を読みたくなり、探しに行って出逢った一冊。これから人生をゆく上で指針となる一冊だと思っている。

2位 『ヴェネチアの宿』須賀敦子 【文春文庫】
須賀敦子、というだけで私にとって特別な本になる。これまで読んできた本は、ミラノでの暮らしや戦中戦後の少女時代を振り返るものが多かったけれど、この本では大人になった須賀さんが家族とどう向き合ってきたのか、ミラノの「コルシア書店」に落ち着くまでにどんな経験してきたのか、須賀さんの深層により深く触れることができた。


3位 『暗幕のゲルニカ』原田マハ 【新潮社】
現在の物語とピカソが「ゲルニカ」を描いた時の物語が交互に語られる。どこまでが真実で、どこまでが虚構なのかわからなくなるのは、さすが元キュレーターの原田マハ。信念を持った人の強さと輝きが印象的で、「ゲルニカ」という一枚の絵が人々に与える情熱に目眩がした。


★2F 田端

今年は小説よりもコミックを読んだ年になったのでコミックからベスト3を選びました。
177.png1位『百姓貴族 5巻』荒川弘 【新書館】(ウイングスコミックスデラックス)
実写映画「鋼の錬金術」は好調のようですが読んだことはありません。こっちは作者自身の経験によるコミックエッセイです。久方ぶりの新刊発売ですが、勢いはパワーアップしています!

2位『はじめアルゴリズム 1巻』三原和人 【講談社】(モーニングコミックス)
今年9月に連載が始まり11月に1巻が発売されました。頑固な老数学者と数学が大好きな少年の前途多難な話です。これからどういう風に展開するのか、全く読めません!楽しみです! 

3位『とりかえ・ばや 1~12巻』さいとうちほ【小学舘】(フラワーコミックスアルファ)
古典とりかへばや物語はいろんな方が現代小説化・漫画化されていますが、一番落ち着いて読めるコミックだと思います。先日雑誌掲載が完結しました。もう読めなくなるのも残念なんですが、最終巻が来年2月発売予定です!

★2F 山口

177.png1位 『響 小説家になる方法』柳本光晴【小学館】
もしも誰が読んでも感動するような神がかり的な小説が存在したなら?しかもそれを書いたのが謎めいた女子高校生だったら? 響(ひびき)は、ある新人賞に小説を応募したことで、才能が世に知れて大騒ぎになる。本がなかなか売れない昨今、こんな作家が存在したら楽しいだろうなあ!お祭り騒ぎの大事件だろうなあ!と、夢を見させてもらった。


2位 『白鯨との戦い 』ナサニエル・フィルブリック【集英社文庫】
ノンフィクションの力強さに感じ入った小説。怒れる鯨によって船を沈められた捕鯨船のクルーたちの漂流生活が生々しく記される。「あのときこうしていれば」という後悔に苛まれながら、常に究極の選択を強いられるクルーたちに自分を重ねて、飢えと渇きの地獄をたゆたうような気持ちで読んだ。メルヴィルの『白鯨』はこの事故をもとにして生まれた。


3位 『私家本 椿説弓張月』平岩弓枝【新潮文庫】
滝沢馬琴の「椿説弓張月」を平岩弓枝が流麗な現代語でアレンジ。主人公は、身長2メートル以上ある美丈夫の源為朝で、剛弓の使い手だ。権力争いに巻き込まれて各地を転々とする様子が、実話とファンタジーを融合させて壮大に描かれる。


★5F 松浦

177.png1位『図書館の魔女』高田大介【講談社文庫】
全四巻、厚さ約八センチ。壮大な物語です。架空の国々が舞台のファンタジーですが、剣も魔法も出て来ません。息を呑む程の権謀術数渦巻く外交小説であり、少年と少女の出逢いの物語でもあります。言葉で世界を操る“図書館の魔女”。個人的に読み応えあり過ぎでした。


2位『搭と重力』上田岳弘【新潮社】
学生時代、阪神淡路大震災で恋人と共に生き埋めとなり、独り生還した僕。虚無を抱える僕が二十年後SNSでその当時の友人と再会して...。恋人を思い返しネットワークを流離い最終的に自身を再生していく物語。そして作者のテーマでもある人類史をも描いています。

3位『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』羽田圭介【講談社】
表紙のインパクトで購入した作品。作者を見るに単なるゾンビ小説ではないと予想していた通り自虐と風刺が散りばめられた内容でした。ゾンビに噛まれるとゾンビになる、しかし噛まれてもゾンビ化しない者、また噛まれなくてもゾンビとなってしまう者。その違いは一体何なのか...。


★7F 山川

177.png1位『狩人の悪夢』有栖川有栖【KADOKAWA】
昨年のベスト3にて目標に掲げた、作家アリスシリーズの読破(単行本)を達成しました! 読んでしまった…と寂しくもあり。ホラー作家の家の『必ず悪夢を見る部屋』に泊まった翌朝、近所で他殺体が見つかり…シリーズ長編の中でも、見せ場と名言が多いなあと思う最新作を代表で。装丁もたいへん格好いい。


2位『びじゅチューン! DVDBOOK vol.1~3』井上涼【小学館】
今年一番よく読んだ(見た)のは間違いなくこれ。美術作品・建物などを題材にしたゆるっと面白い歌とアニメーションの番組の公式書籍。小ネタがきいていて見るほどにはまり、題材になった曜変天目や風神雷神図屏風を見に国宝展まで行ってしまった。教えてくれた2F山口さんと娘ぽっぺんちゃんに感謝!


3位『おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活』おづまりこ【KADOKAWA】
『ゆる自炊BOOK』【ORANGE PAGE MOOK】
お恥ずかしながら家事をほぼしない私。しかし諸事情でやる機会が増え、料理本を見てみたら意外に初心者にはわかりづらい(特に加熱時間や火加減)! この二冊はそこがわかりやすく書かれているし、身近な材料がほとんどでとても参考になりました。もう少し要領よく出来るようになりたい…。
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# by a_kawaraban | 2017-12-31 23:50 | フェア | Comments(0)
~31日(日)  とうとう大晦日になってしまいました。色々ありましたが、24日は山口さん宅でクリスマス会に招待して頂き楽しかったです。交換会も皆の本のセレクトが面白かった!こういう処に個性が出ますよね。そして山口さんと読書の時間が減ってしまったので本を新たに購入するのを控え、積読本を片付けないと、という話をしていたのに。十二大戦の続編である十二大戦十二大戦と、久し振りに小川一水のアリスマ王の愛した魔物を買ってしまいました。来年こそはもっと読書の時間を増やさないと……。今読んでいるロボット・イン・ザ・ハウスはまだ百頁ほどです。タングが少しずつ成長しているのが可愛いし嬉しいですね。当面の問題はまだ全くと言っていい程解決していませんが。ベンの元妻のエイミーも無職となってしまい、ジャスミンの件だけでなく家庭の危機は続きます。

16日(土)   図書館の魔女を読み終え、脱力してしまっていました。次は何を読もうかと、ル・グィンのギフト(西のはての年代記Ⅰ)とかイシャーの武器店など数冊頁を捲っていたのですが、結局ロボット・イン・ザ・ハウスを読む事に落ち着きました。前作ロボット・イン・ザ・ガーデンの続編です。もはや主人公ベンの家族の一員となったロボットのタング。しかし彼を取り戻そうとタングの製作者であるボリンジャーがジャスミンというロボットを送り込んで来ます。タングを返さなければベンを窃盗で訴えると…果たして彼らはどうするのか――?
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# by a_kawaraban | 2017-12-31 20:18 | 【 侍 5F 松浦 】 | Comments(2)

12月 山羊座侍[2F大庭]

23日(土) 誕生日が近いということで、食事に誘ってもらった。帰り、閉店間際のお店で日記帳を購入した。スケジュールとデイリーだけじゃなく、グラフや目標なども書ける頁もあるので、どう活かすか迷う。

22日(金) 年末年始進行で今週はちっとも早く帰れなかった。でも、今日はなんとしてでも早く帰る。書店が開いている時間に帰って、週末のクリスマス会のプレゼントを調達しなければ!購入する本はもう決めている。クリスマスプレゼントらしく、華を意識して。

21日(木) 職場のビル内に小さな書店が入っていて、ビルの入館証を見せると少し割引きしてくれる。今日は仕事で必要な、年末年始のテレビの特番情報を得るために、番組ガイド雑誌を買いに行った。そういえば、お正月が近づくと実家では番組ガイド雑誌を買っていたことを思い出した。面白そうな番組を探して、蛍光ペンで枠を囲ってー。きっと、親はワクワクしながら雑誌を買って、ページをめくっていたんだろうなぁと思うと、微笑ましい気持ちなった。
20日(水)今日のお昼ごはんもひとりである。《新版》フランス語のしくみ【白水社】を読むだけで何がどこまで身につくのだろう、と実は結構懐疑的な目で見ていたけれど、同じ単語が出てくるたびに丁寧に説明してくれるので、単語が頭に残るようになってきた。

19日(火)いつも一緒にお昼ごはんを食べる先輩が仕事で不在のため、《新版》フランス語のしくみ【白水社】を持って職場のビル内にあるカフェでひとりお昼。

18日(月) 聞き逃しサイトでNHKラジオまいにちフランス語を聴きながら、テキストをめくる。しかし、魅惑のホットカーペットにあらがいきれず、ほんの少し横になるつもりが完全に、負け。

17日(日) 用意した来年の手帳に、本やネットから抜き出した言葉を書き写す。落ち込んだり、滅入ったり、投げやりになったときに、いつでも読み返せるように。なるべくそんな気持ちになることがないように努力していきたい。


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# by a_kawaraban | 2017-12-23 21:30 | 【 侍 2F 大庭 】 | Comments(0)
書き出しライブラリー
このコーナーでは、
かわら版メンバーがいま読んでいる本の
書き出しを紹介しています。


5F松浦
庭に一体のロボットがひょっこり現れたなら、奇妙な話もあるものだと思うかもしれない。それが二体となると……人によってはもはや自ら引き寄せているのだと言うだろう。実際そうなのだと思う。
●デボラ・インストール ロボット・イン・ザ・ハウス【小学館文庫】

2F山口
(ーー自分はどこから来たのだろう……いったい、自分は誰の子なのだろう……)
青年・薫の悩みは深い。
しかもその悩みを人にうちあけられない。
心に秘めたまま、いままできた。それが薫に神秘な陰影を与え、どことなく、普通の若者とは違った雰囲気を身辺に漂わせている。
⚫︎田辺聖子 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(上)【新潮文庫】

2F山口
「震度7!」「号外出ます!」新聞社あらがいがたく活気づくなり
⚫︎俵万智 オレがマリオ【文春文庫】

1F長濱
「カレーうどんは、本格推理ではありません」俺はそう告げた。当然カレーうどんはうどんの亜種であって本格推理どころか本格中華ですらない。そんなことはわかっている。俺が言いたいのは、ここでカレーうどんの名を出すのは非論理的ということだ。
⚫︎今村昌弘 屍人荘の殺人【東京創元社】

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# by a_kawaraban | 2017-12-20 21:46 | 書き出しライブラリー | Comments(0)
12月 「十二月のイベント」7F 山川



十二月、と言えばすごくイベントごとの多い月だと思う。何せ師走だ。一年の最後だ。
私はフィギュアスケートが好きなので、一番のイベントは全日本選手権だ。二番目はグランプリファイナル。どちらも大きな試合だ。前者については、ほぼ毎年生観戦に行っている。
全日本選手権は毎年クリスマス前後に行われるので、クリスマスらしいことなどほとんどしない。しかしずっと販売・サービス業なので、仕事では切っても切れない。A書店時代は児童書コーナーのある階にいたため、プレゼントの絵本の包装に追われる日々だった。十二月初めから毎日のように、台の空いた場所を確保しては包む。その頻度は日に日に増えていった。クリスマス当日に休むなんてなかなかの所業だと思うが、幸い希望は毎度通してもらえた(もっともA書店本店の場合、あまりクリスマスイブや当日に混雑はしなかったらしいけれど……)。
そして会場にたどり着くと、まずは寒さ対策だ。ポケットにはカイロ。冷え症ではない私はスケート観戦の時しか使わないので、お徳用の使い捨てカイロを消費するのに五年くらいかかる。膝掛けは二枚。座席の椅子が木やプラスチックだったりすることもあるので、アウトドア用の折り畳み座布団も重宝する(ちなみにアウトドアで使ったことは全くない)。服装はダウンコートとムートンブーツが必須だ。毎年、観戦の日から解禁するようにしている。
何せ試合は長い。TV放送は長くても三時間くらいだけど、実際は長い日で十時間ほどかかる。出場選手は三十名前後はいるし、六名一グループで二グループの演技が終わるごとに約二十分の整氷作業がある。待ち時間は多い。
なので合間に、本をめくったりもする。たいてい家から持ってきた文庫本だけど、現地の書店で買ってしまうことも度々ある(だから私の荷物はいつでも重い)。できれば状況に合った本を読んでみたいけれど、何が合うだろう。ちなみに昨年は「絶叫城殺人事件」(有栖川有栖・新潮文庫)だった。絶対合ってない。だからこそ覚えているのだろうか。
こんな感じで師走最大のイベントを過ごし、そのあとは年末ひたすら働き、気づけば年が明ける。私にとっての十二月。皆さまは、どんな月になりそうですか? 最後になりましたが、今月からエッセイ担当メンバーに入れて頂きました。どうぞよろしくお願いいたします。

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# by a_kawaraban | 2017-12-14 23:58 | エッセイ | Comments(0)

11月冬林檎侍[2F山口]

30日(木)寝る前絵本は、織田道代 作・tupera tupera絵のおやおやおやつ なにしてる?【すずき出版】と、牧野夏子 再話・佐々木マキ 絵のこいぬをつれたかりうど(こどものとも年中向き)。毎日ごまあぶらを飲み、ごまあぶらで体を洗ってもらっている子犬の活躍を描いた絵本。読み終えるとぽっぺんちゃんは、ほうとため息を吐き、「わたしも生きてる犬がほしいなあ」と言うのだった。

29日(水)大根、こんにゃくと、おでんを皿に入れている途中だった。ぽっぺんちゃんが私の布団に押し入ってきた。箸から離したはんぺんがまだ宙に浮いている状態で目が覚めた。夢にも区切りというものはあるようで、目が覚めてからもすっきりせず気持ち悪い。はんぺんがどこかに引っかかっている。いつもなら起きてすぐに朝食が食べられるのに、その気分にならず、先に化粧をしながらボーッとしていると、夫が起きてきて、私を見て言った。「どうしたん?はんぺんみたいな顔になってんで」え!?えーーー!?

28日(火)
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昨日のつづき。「ロクリン社なので、大きいお店でどうぞ」と、J堂書店のY谷さんは言っていたけど、近所の書店に寄ってみる。案の定、ふるいせんろのかたすみでは置いていなかった。文庫とコミックの新刊コーナーをのぞくと、いくえみ綾のあなたのことはそれほど【祥伝社】の6巻が出ていたので買う。そのあと、友達のTちゃんと待ち合わせてランチへ。話の流れで、ディズニー映画の「インサイド・ヘッド」をすすめてもらった。あらすじを聞けば聞くほど、水城せとなの脳内ポイズンベリー【集英社】と似ている。おもしろそうなので、レンタルビデオ店に行ったときに借りて来よう。それにしても、ランチの有頭エビドリアの美味しいこと!

27日(月)チャールズ・キーピングのことを話せば長くなるので、うんと端折るけど、私は日本ではあまり売れないチャールズ・キーピングというイギリスの絵本作家が大好きだ。売れないから翻訳されないし、出版されてもすぐに絶版の憂き目にあい、本はほとんど手に入らない。それを知っているJ堂書店のY谷さんは何かと気にかけてくれていて、イギリスに行った際は書店で探してくれたり、絶版本を見つけては贈ってくれたりする。今日はY谷さんから、こんなの出た!!とばかりの勢いで、写メールが届いた。チャールズ・キーピング ふるいせんろのかたすみで【ロクリン社】。帯には「とつぜん舞い降りた幸運に、長屋の住民たちは大騒ぎ」「不朽の名作、復刊!」と書いてある。どわー!と暴れ出しそうになった。これは私がほしくてほしくてたまらなかった、1983年に出版された、たそがれえきのひとびと【らくだ出版】ではないか!すぐほしい。今ほしい。でもなるべく絵本は書店で買いたいので、ネットで買うのを我慢する。それにしても、どうしてタイトルを変えてしまったんだろう。こういうことはよくあるけど、たそがれえきのひとびとのほうが雰囲気があると思う。



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# by a_kawaraban | 2017-11-30 20:16 | 【 侍 2F 山口 】